« ふー | トップページ | どうやら »

少しいらだってます。

このところまた無根拠な日本悲観論がうるさくなってきましたね。統計その他のハードな証拠もなく無意味に騒ぎ立てる軽薄なメディアが与える悪影響を考えるとこれも看過できないものがあります。90年代以降の自傷的ともいえる悲観主義的な言説がどれほどの損害を与えたのか計り知れないものがあるからです。この国内メディアの不正確な報道があまりレベルの高くない記者の手を通じて海外メディアでさらに脚色されて報じられ、それが日本投資を手控えさせるという悪循環が続いてきたわけです。自分から虚偽情報をばらまいているのだからまさに世話ないとしか言いようがないです。また誰も海外でのいいかげんな日本報道を訂正させようとしない、この怠惰さと一方通行性も克服しないといけないでしょう。

2003年頃には日本はアルゼンチンと同じ破綻経済だとまで言われ、株価も8000円まで落ちたわけですが、これも無根拠な憶測によるものでしたし、その数ヶ月後には、経済改革が進み、日本は復活した、などと手放しの高評価で株価がうなぎのぼりするといった具合に、日本をめぐる情報の質の低さに私たち自身が苦しめられていることにもっと自覚的であるべきでしょう。不幸を自分で招いているわけですから。

となんだか偉そうな物言いをしているのもWaPoのFor Japan, a Long, Slow Slide という記事を読んで少しいらだっているためです。Bruce Hardenというあまりレベルの高くない記者がいまして、この人は日本のblog界についていったいどこの国の話だよというような記事を書いた前歴があります。いわく日本のblogでは議論というものが存在しないと。アメリカの左派系新聞にありがちなステレオタイプ報道です。私はこの記者がはたして日本語を読めるのかどうかすら疑っています。少しでも日本語のblogを読んでいたらあんな記事は書けるわけがないわけですから。

この記事のおかしさについてはNBRのフォーラムでも話題になっていました。これは日本に関係する研究者などが議論する場なんですが、よく紛糾が起こるので見ていて面白いです。ここで言う面白さというのは、多くの場合、英語圏の論者が日本をどう捉えようとしているのかについてのヒントに満ちているといった種類の面白さに近いです。英語圏と言いましたが、アメリカ、オーストラリアの出身者が多いです。ヨーロッパ人になるとまた違った日本像になるのが面白いところです。西洋とか欧米といってももちろん一枚岩ではないわけです。

特に実感するのは英語圏の日本への誤解の多くが大陸的な法制度をもっているところに起因しているという点です。彼らはそれを日本的なものだと理解してしまうわけですね。それを補強するのが保守系論者の好む通俗的な日本人論とか日本社会論だったりするわけで(これも実は外国人の日本ウォッチャーの印象批評の受け売りだったりする)ここでも言説の悪循環が認められます。やっぱり日本自身が正確な情報を出さない限り、先には進めないように思えますね。

|

« ふー | トップページ | どうやら »

メディア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/507226/10377293

この記事へのトラックバック一覧です: 少しいらだってます。:

« ふー | トップページ | どうやら »