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タックスヘイヴン

この世の中にはタックスヘイヴンと呼ばれる法人税等の税金がかからない地域が存在していることはご存知でしょう。口座に関しては秘密主義をとっているので脱税やマネーロンダリングの舞台になりやすいこともあり、国際謀略モノの小説なんかではよくお目見えするところです。タックスヘイヴンについては英語版のwikiがよくまとまっています。

それでヨーロッパのリヒテンシュタインという小国はこの租税回避地として有名だったわけですが、ついに欧米諸国が捜査にのりだした模様です。ドイツが主導しているようですが、イギリス、スウェーデン、フランス、イタリア、アメリカも調査に加わっている模様。租税当局にも顧客データが渡されたようです。さあ、誰が捕まるのでしょうね。
リヒテンシュタインの隠し口座、欧米各国が一斉調査[朝日]

記事の後ろの方にあるように、テロ組織や犯罪組織の資金源になっているという理由から、911テロ以降、OECD対タックスヘイヴンの戦いが繰り広げられてきたのですが、ここでリヒテンシュタインが軍門にくだったという流れです。EUではアンドラ、モナコなどが残されていますが、ここにもいずれ捜査の手が入ることになるでしょう。地理の時間にこうした小国がなぜ国として成り立っているのだろうと思ったものでした。もう国としては消滅してしまいそうですね。

ちなみにイギリスの属領になるジャージー島でスキャンダルが発生したようで、BBCなどで連日報道されています。Island's 'culture of secrecy'[BBC] ここも有名な租税回避地ですので、なにか偶然とも思えないものを感じます。もっともこのスキャンダルというのは施設における子供の虐待に関するもので、かなりショッキングなものですが、マネーロンダリングなどとは無関係の事件です。ジャージーの「秘密主義の文化」についてもバッシングされているようですので、これを突破口に捜査の手が及ぶこともあるかななどと想像してしまいます。ところでリヒテンシュタインやジャージーの歴史ってすごく面白いですね。小国の知恵には舌をまくものがあります。

 

池田信夫さんがこうした動きについて、有名なケイマン諸島の例を挙げつつ、主権国家対グローバル資本主義の戦いと捉えています。

しかし状況は、9/11で一変する。それまでオフショア規制に反対していたアメリカが、「テロマネー」を根絶するために、国家主権も人権も無視する強硬手段で、マネー・ロンダリングの摘発に乗り出したからだ。その具体的な状況は、テイラー『テロマネーを封鎖せよ』に描かれているが、結果的にはこの作戦は失敗に終わった。テロリストの金はケイマンからも逃れ、(経済学者の予想どおり)アルカイダのつくった「地下金融網」に潜ったのだ。
 
他方、このブッシュ政権の強硬策は、ケイマン諸島の合法的なビジネスに大きな打撃を与え、資金は香港、シンガポール、バミューダなどに流出した。その結 果、ケイマンの黄金時代は終わったが、アンダーグラウンドの資金はさらに複雑で見えにくい形で増殖している。このグローバル資本主義と主権国家の闘いは、 これからも果てしなく続くだろう。

まあそうなんでしょうね。今はどこに逃げているのでしょう。東京市場からヤクザマネーの追放の動きも着実に進んでいるようですが、それが日本経済にとっていいのか悪いのか、ちょっと考えてしまいます。

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