イデオロギーズ
東欧でのミサイル防衛、米ロが基本合意へ[日経]
東欧地域のミサイル防衛計画に関して、欧州連合を巻き込んで米ロ間の緊張状態が続いていましたが、どうやら基本合意の道筋が見えてきたようです。アメリカ側がMD施設の利用限定の譲歩案を出したとのこと。チェコに配備されるレーダー使用を有事に限定すること、アゼルバイジャンのレーダーの共同利用を認めることなどが譲歩案の中身です。この合意は日本のMD戦略にも当然のことながら影響がありますから、我が国にとって重要なニュースです。技術的な問題からMDを批判する軍事評論家が多いわけですが、これは政治的意味のほうが大きいということを知らねばなりません。安全保障とは狭い意味での軍事ではなく政治なのです。
あいもかわらずつまらぬイデオロギー論争が起こっているようですね。例の靖国に関する映画のごたごたです。右翼の方々はこういう争論を起こすことが靖国のイメージを損ない、国際ニュースを通じてこの映画の広告役を買って出ているだけであることが分からないのですかねぇ。政治的効果などどうでもよく自己満足だけなんでしょうね、イデオロギーの徒というのは。ふう。各社社説で異口同音の非難をしていますが、分かれているのは稲田議員の評価でしょうか。国費に関わる案件で議員が国政調査権を用いることそのものは憲政内の行為でありましょうし、またそれが有意義な行為かどうかという問題を別とすれば(わたしは有害だと思いますが)、映画の内容を批判する自由もありましょう。また結果的に右翼への教唆になったから責任があるというロジックには危険がある。こうした論理は責任のインフレーションを招くことになり、逆説的に言論の自由の制約を増大させることにもつながると思います。
さてどうするかですが、わたしはむしろここで保守派の方々が上映運動を主導するという奇策の提案をしたいと思います。欧米リベラル左翼的な(あるいはそれに限らず一般的な)イマジネールの中において、日本の保守派というのは街宣右翼のイメージとだぶっているために悪魔化されて表象される傾向があります。しょうもない陰謀論のたぐいが日本左翼の陰口のせいでけっこう浸透しています。というわけでここであのうるさい人達を撃退する主導権を左派から保守派が奪い返すことでポイントを稼ぐというのはどうでしょうか。保守と右翼のイメージ上の差異化戦略です。国内向けではなく対外的なアピールとしてです。産経新聞あたりが音頭をとって大々的にやったらどうでしょうか。この映画のここは駄目だが、自由民主主義の徒としてこの映画を上映する自由は死守するのだと。。。どうもつまらぬ提案で失礼しました。でもやったら個人的に見直します。
| 固定リンク
« UBS炎上 | トップページ | NATO首脳会議 »
「政治」カテゴリの記事
- ブルカをめぐる熱い論争(3)(2009.07.11)
- ブルカをめぐる熱い論争(2)(2009.07.08)
- ブルカをめぐる熱い論争(1)(2009.07.02)
- 主権が立ち現れるとき(2009.05.10)
- NATO軍事機構への完全復帰をめぐる論争(3)(2009.03.14)


コメント