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羽田の国際化

冬柴国土交通相が経済財政諮問会議で羽田空港の国際線を増やす方針を正式に表明したようです。日経の記事から引用しますと、

2010年の空港再拡張に伴う措置で、国際線増便にあてる発着枠は当初計画から倍増し年6万回(1日約80便相当)とする。ソウルなどに限定していた就航先も欧米に広げる。「羽田空港の国際化」に従来より踏み込み、開港30年を迎えた成田空港との補完関係を目指すが、課題も多い。 諮問会議で冬柴国交相が説明したのは「首都圏空港における国際航空機能拡充プラン」。10年の第4滑走路の完成で、現在の30万回から増える発着枠(昼間11万、夜間4万)のうち、昼夜それぞれ3万回を国際線に振り向ける計画だ。 昼間の発着枠は近距離のビジネス需要が見込めるソウルや上海、北京、台北、香港などを結ぶ路線に充てる。夜間は、騒音問題で成田空港を使えない時間帯(午後11時—午前6時)を欧米路線に回す。パリを午前に出発し翌日早朝に到着する便などを想定。国交省は深夜の3万回のうち6割強は旅客便、残りは貨物便となるとみている。

国土交通省というと道路の問題ばかりに焦点があたっていますが、その空港、港湾政策の問題は大手メディアのレベルでの扱いが小さいような気がします。そうとう重要な問題だと思うのですがね。それでこの羽田のニュースでありますが、猪瀬副知事ががんばられたのでしょうか、前進が見られたようです。成田との関係をどうするのかが話題になっていますが、ここはローカルな発想を捨てて大胆に考えなくてはならないのでしょう。

空港の容量の問題はよく指摘されるところですが、人々の関心が道路特定財源ばかりでなく「空港整備特会」の問題性にも向けられなくてはならないでしょう。この空港使用料や航空機燃料税などからなる特別会計は、日本の空港を高コスト体質にし、航空会社の競争力を削いでいるとしばしば批判されるものです。やや古いですがコレとかコレなどが判りやすいです。前に紹介したOECD勧告でもどうにかしろと言われていましたね。どうにかしてください。

ちなみに日本の空港の世界に占める位置ですが、Airports Council Internationalにデータがあります。2007年は乗降客数で羽田が4位、成田が24位、貨物取扱量で成田が7位、羽田が24位、関空が25位となっています。港湾の地盤沈下ぶりに比べるとそこそこの数字を維持していますが、このままだとやはり相対的に地位低下は進んでしまいそうです。他のアジア諸国に比べてこの速度の遅さは致命的に思えます。ここ30年ぐらい我が国の国家意思はどこにあったのでしょう。どことはいいませんが、採算のとれない空港を維持することにコストを費やすよりも、中長期的な国家戦略の下に選択と集中を粛々と進めていかなければならないのでしょうね。これはすべてについて言えることでしょうけれども。

追記
中田横浜市長へのヒアリングの要約のPDFがありました。そういえば、参加している経済学者の八田達夫氏は御著書でこの空港問題に触れ、特に関西圏についてかなり大胆な政策提言をなさっていました。

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