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良いインフレねえ

しばらく前のFTのインフレ万歳記事には目を疑ってしまいましたが、インフレ・ネタでまたFTがなにか書いていますね。内容のメモをしようかと思っていまところもう既に翻訳されていました。なんとも便利な時代になったものです。今欧州では4%というここ10年ほどで最高のインフレを記録し、景気後退の懸念の中にあってECBの利上げ予測が出て怒号が飛んでいる(ラテンな方面から)状態のようでありますが、日本のインフレに関してはFTがなぜか楽観的に見えるのが気になるところです。

日本が良いインフレと悪いインフレに直面[フィナンシャル・タイムズ]
記事では現在のインフレが国外要因のコストプッシュ型インフレだから悪いインフレだという意見─私も普通にそう思っているのですが─に対してKBCフィナンシャル・プロダクツのジョナサン・アラム氏とマッコーリー・リサーチのエコノミスト、リチャード・ジェラム氏の意見を対置しています。アラム氏曰く、

「日本ではもう何年も1%未満で推移している。1〜3%というスイートスポットの領域に入るのなら、大歓迎だ」とアラム氏。原油・食料価格の高騰が引き金のいわゆるコストプッシュ型インフレは良くないという批判に対して同氏は、「今のインフレが良いインフレか悪いインフレか、理屈をこね回すこともできる。けれども(ほとんどの)中央銀行関係者は、1〜3%の間にとどまるインフレは良いインフレで、その幅を超えてしまうインフレは悪いインフレだと言うだろう」と話す。

また、

アラム氏はこれに対して、そもそものコストプッシュ要因がどこで発生したとしても、物価上昇は二次的な効果をもたらずはずだと言う。人は物価が値上がりしていると感じると資産を現金以外のものに移す傾向があるので、「そのおかげで『フトン・マネー(タンス預金)』が使われるようになれば、とてもいいことだ。物価上昇のおかげで、賃金上昇圧力が生まれれば、それもすごくいいことだ」。

と述べています。そうなればいいですけれどもねえ。うーむ。またジェラム氏のほうですが、

輸入インフレは確かに需要を抑制して企業利益を圧縮するものだが、ポートフォリオ組み立て直しのきっかけともなると指摘。このことから「外国人投資家が日本に興味を持つようになった」とジェラム氏。理由としては、英米の証券市場がほぼ横ばいなのに対して、日本では3月半ばを底値に日経平均が17ポイント上昇していることを挙げている

と証券市場の動きに注意を促しています。まあまた少し下がっているようですが。そう言えば、「福田売り」とか大騒ぎしていた人々はなにをしているんでしょうか。

「石油・食料価格の高騰と輸出の減速という逆風に見舞われた割には、出てくる数値は見事に落ち着いている」とジェラム氏。「減速はしているが、ひどい減速ぶりではないし、心配するほどでもない。国内で打撃はあったものの、国内経済はしぶとく打たれ強かった」

と日本経済の打たれ強さを賞賛しています。FTにはこういう記事も出てますね。
Strong data allay fears for Japan[FT]
あれほどボコボコだったのになんだか少し前から手のひら返しの風でありますねえ。現金なものです。それほど楽観的にはなれないですが、欧米に比べたら今年の日本は多分相対的にはだいぶましなパフォーマンスを見せるだろうなと実は思っていたりもします。だからそう悲観的になることもないさ、上を向いて歩こうよ、と言いたいところです。誰に向かって言っているのかよく判りませんが。分析も結論もないエントリで(いつもそうですが)失礼しました。

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